睡眠障害・不眠症
睡眠の問題が続くと、
一時的に眠れないことは
メンタルヘルスかごしま中央クリニックでは、
睡眠障害とは
睡眠障害とは、睡眠に関するさまざまな病気の総称です。
「眠れない」という不眠症だけでなく、日中に強い眠気が生じる過眠症、睡眠と覚醒の時間帯がずれる概日リズム睡眠・覚醒障害、睡眠中に呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群なども含まれます。
睡眠障害の種類によって、必要な検査や治療は異なります。そのため、睡眠薬を使用する前に、どのような睡眠の問題が起きているのかを確認することが大切です。
不眠症とは
不眠症は、眠るための時間や環境があるにもかかわらず、寝つけない、途中で目が覚める、朝早く目覚めるなどの状態が続き、日中の生活に支障が生じている状態です。
必要な睡眠時間には個人差があります。睡眠時間が短いというだけでは、不眠症とは限りません。
睡眠時間の長さだけでなく、本人が睡眠に苦痛を感じているか、日中の活動に影響しているかどうかが重要です。
不眠症の主な症状
入眠障害
布団に入っても、なかなか眠りにつけない状態です。
「眠らなければならない」と意識するほど目がさえたり、考え事が次々と浮かんだりすることがあります。
中途覚醒
眠りについても、夜中に何度も目が覚める状態です。
早朝覚醒
希望する時刻より早く目が覚め、その後眠れない状態です。
年齢による睡眠リズムの変化でもみられますが、うつ病などの精神疾患に伴うこともあります。
熟眠障害
睡眠時間は確保できているのに、「眠りが浅い」「ぐっすり眠った感じがしない」と感じる状態です。
いびきや睡眠時無呼吸、足の不快感などによって、本人が気づかないまま睡眠が妨げられている場合もあります。
睡眠障害による日中の症状
睡眠の問題は、夜間だけでなく、日中にもさまざまな影響を及ぼします。
- 強い眠気
- 倦怠感、疲労感
- 集中力や注意力の低下
- 記憶力の低下
- 判断ミスの増加
- 仕事や勉強の能率低下
- いらいらしやすい
- 気分の落ち込み
- 頭痛や肩こり
- 胃腸の不調
- 意欲の低下
- 事故や転倒の危険性
強い眠気があるときは、自動車やバイクの運転、高所作業、危険を伴う機械の操作を避けてください。
睡眠障害の主な種類
不眠症
寝つきの悪さ、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠感のなさなどが続き、日中の生活に支障が生じる状態です。
ストレスをきっかけに始まり、「今夜も眠れないかもしれない」という不安によって慢性化することがあります。
過眠症
夜間に一定の睡眠時間を確保しているにもかかわらず、日中に耐えがたい眠気が生じる状態です。
過眠を引き起こす病気には、ナルコレプシーなどがあります。ただし、日中の眠気は睡眠不足、睡眠時無呼吸、うつ病、薬の副作用などでも生じます。
強い眠気が続く場合は、原因を確認することが大切です。
概日リズム睡眠・覚醒障害
体内時計と、社会生活で求められる睡眠時間帯が合わず、必要な時刻に眠ったり起きたりすることが難しくなる状態です。
代表的なものに、明け方まで眠れず、昼頃まで起きられない「睡眠・覚醒相後退障害」があります。
単なる夜更かしと異なり、本人が生活リズムを直そうとしても改善が難しく、遅刻や欠席、欠勤につながることがあります。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に呼吸が繰り返し止まったり、浅くなったりする病気です。
- 睡眠中に呼吸が止まっていると言われる
- 息苦しさで目が覚める
- 起床時に頭痛がある
- 口が渇く
- 日中の眠気が強い
- 十分に寝ても疲れが取れない
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、呼吸状態を確認する専門的な検査が必要です。必要に応じて、対応可能な医療機関をご案内します。
むずむず脚症候群
夕方から夜にかけて、脚にむずむずする、虫がはう、ほてるなどの不快な感覚が現れ、脚を動かさずにはいられなくなる病気です。
安静にすると症状が強くなり、脚を動かすと軽くなることが特徴です。寝つきが悪くなる原因になるほか、鉄分の不足や腎臓の病気などが関係する場合があります。
睡眠時随伴症
睡眠中や目覚める途中に、通常とは異なる行動や症状が現れる状態です。
- 大きな寝言
- 睡眠中に歩き回る
- 悪夢を繰り返す
- 夢の内容に合わせて手足を動かす
- 突然叫ぶ
- 寝ぼけた状態で行動する
けがをする危険がある場合や、成人後に目立つようになった場合は、医療機関への相談が必要です。
睡眠障害の原因
睡眠障害の原因は一つではありません。
心理的な原因
- 仕事や学校のストレス
- 人間関係の悩み
- 家庭や経済的な問題
- 環境の変化
- 大切な人との別れ
- 災害や事故などの体験
精神疾患に伴うもの
- うつ病
- 双極性障害
- 不安症
- 適応障害
- 強迫性障害
- PTSD
- 統合失調症
- ADHDやASDなどの発達特性
不眠はうつ病などの初期症状として現れることがあります。また、双極性障害では、睡眠時間が短いにもかかわらず元気で活動的になる場合があるため、単なる不眠症との区別が必要です。
身体的な原因
- 痛みやかゆみ
- 頻尿
- 咳や呼吸苦
- 甲状腺機能の異常
- 更年期に伴う症状
- 心臓や呼吸器の病気
- 胃食道逆流症
- 睡眠時無呼吸症候群
- むずむず脚症候群
薬や嗜好品の影響
- カフェイン
- アルコール
- ニコチン
- エナジードリンク
- 一部の治療薬
- 市販薬やサプリメント
寝酒は一時的に寝つきをよくするように感じても、眠りを浅くし、夜中に目覚める原因になることがあります。
不眠が慢性化する悪循環
眠れない日が続くと、「今夜も眠れなかったらどうしよう」「明日の仕事に支障が出る」と不安になることがあります。
眠ろうと努力するほど緊張が高まり、寝床が「眠る場所」ではなく「眠れずに悩む場所」になってしまう場合があります。
また、眠れなかった翌日に長い昼寝をしたり、早い時刻から寝床に入ったりすると、夜間の眠気が弱くなり、さらに眠りにくくなることがあります。
治療では、睡眠に関する不安や生活習慣を整理し、睡眠と寝床の関係を整えていきます。
睡眠障害の診断・検査
睡眠障害は、症状や生活習慣について詳しく確認し、必要に応じて検査を行います。
診察では、主に次のような内容を伺います。
- 就寝時刻と起床時刻
- 寝つくまでにかかる時間
- 夜中に目覚める回数や時間
- 昼寝の有無
- 日中の眠気や生活への影響
- いびきや睡眠中の呼吸
- 脚の不快感
- 寝言や睡眠中の行動
- 仕事や学校の勤務時間
- ストレスや精神的な不調
- カフェインや飲酒の状況
- 服用している薬
- 身体疾患や治療歴
睡眠日誌
就寝時刻、起床時刻、中途覚醒、昼寝、服薬などを記録する「睡眠日誌」が、睡眠状態の把握に役立つ場合があります。
受診前に1~2週間程度、分かる範囲で記録しておくと、診察時の参考になります。
専門的な睡眠検査
睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、睡眠中の異常行動などが疑われる場合は、睡眠中の脳波、呼吸、心拍、身体の動きなどを調べる専門的な検査が必要になることがあります。 当院で対応していない検査が必要な場合は、適切な医療機関をご案内します。
睡眠障害の治療
睡眠障害の治療は、原因や症状の種類によって異なります。
不眠症では、睡眠習慣や生活環境を見直し、必要に応じて薬物療法や心理的な支援を組み合わせます。背景にうつ病や不安症、身体疾患などがある場合は、その治療も行います。
睡眠習慣・生活リズムの調整
- 毎朝できるだけ同じ時刻に起きる
- 起床後に日光を浴びる
- 日中に適度な運動をする
- 夕方以降の長い昼寝を避ける
- 就寝前のカフェインや喫煙を控える
- 寝酒を避ける
- 就寝直前の激しい運動や仕事を避ける
- 寝室の光、音、温度を調整する
- 眠くなってから寝床に入る
- 眠れないまま長時間寝床で過ごさない
生活習慣を一度にすべて変える必要はありません。続けやすいものから取り入れることが大切です。
不眠症に対する認知行動療法的な支援
不眠に対する認知行動療法では、睡眠に関する考え方や習慣を整理し、眠りやすい状態をつくります。
- 睡眠日誌をつける
- 寝床で過ごす時間を調整する
- 眠れないときはいったん寝床を離れる
- 睡眠への過度な不安を整理する
- リラックスする方法を身につける
- 一定の起床時刻を保つ
治療内容や実施方法は、症状や体調によって異なります。当院での対応については診察時にご相談ください。
薬物療法
生活習慣の改善だけでは不眠が十分に軽減しない場合は、睡眠薬を検討することがあります。
睡眠薬には、脳の覚醒を抑える薬、睡眠に関係するホルモンの働きを調整する薬など、複数の種類があります。
寝つきが悪い、中途覚醒が多い、朝早く目覚めるなど、症状の特徴や年齢、身体疾患、ほかの服用薬を確認して選択します。
睡眠薬を服用するときの注意点
睡眠薬は、医師の指示に従って適切に使用することが大切です。
- 決められた量と時間を守る
- 自己判断で増量しない
- 服用後は自動車を運転しない
- アルコールと一緒に服用しない
- ほかの医療機関から薬を処方されている場合は伝える
- 翌朝の眠気やふらつきがあれば相談する
- 自己判断で急に中止しない
- 家族や知人の睡眠薬を使用しない
睡眠薬の種類によっては、長期間の使用や急な中止により、眠れない状態が強くなったり、離脱症状が現れたりすることがあります。
減量や中止を希望する場合は、医師と相談しながら段階的に進めます。
睡眠のために日常生活でできること
起床時刻を整える
眠れなかった翌日も、可能な範囲で起床時刻を大きくずらさないことが、体内時計を整えるために重要です。
休日の朝寝坊が長くなると、翌日の夜に寝つきにくくなる場合があります。
朝の光を取り入れる
起床後に日光を浴びることで、体内時計が調整され、夜間の自然な眠気につながります。
昼寝は短時間にする
昼寝をする場合は、午後の早い時間帯に短時間で切り上げることを意識します。夕方以降の長い昼寝は、夜間の睡眠を妨げることがあります。
眠くなってから寝床に入る
眠気がない状態で長く寝床にいると、「寝床に入ると緊張する」という悪循環が生じることがあります。
眠れないときは一度寝床を離れ、照明を暗めにした静かな場所で過ごし、眠気が出てから戻る方法があります。
時計を何度も確認しない
眠れないときに時計を確認すると、「あと何時間しか眠れない」と焦りが強くなる場合があります。時計を見えにくい位置に置くことも一つの方法です。
受診を検討する目安
次のような状態がみられる場合は、心療内科や精神科への相談をご検討ください。
- 眠れない状態が続いている
- 日中の眠気や疲労で仕事に支障がある
- 不眠とともに気分の落ち込みや不安がある
- 睡眠不足で欠勤や遅刻が増えている
- 市販の睡眠改善薬を繰り返し使用している
- 寝酒が習慣になっている
- 睡眠薬を減らしたいが、自分では難しい
- 十分に寝ても強い眠気がある
- いびきや睡眠中の呼吸停止を指摘された
- 夢に合わせて身体を激しく動かす
- 睡眠中の行動で本人や家族に危険がある
「眠れないだけで受診してよいのか」と迷う必要はありません。睡眠の問題が生活に影響している場合は、早めにご相談ください。
よくあるご質問
-
必要な睡眠時間には個人差があり、年齢によっても変化します。
特定の時間数だけを目標にするのではなく、起床時にある程度休養を感じられるか、日中の眠気や生活への支障がないかを確認することが大切です。 -
ストレスや環境の変化によって一時的に眠れないことは、誰にでもあります。
眠れない状態が繰り返し続き、日中の生活に支障が生じている場合に、不眠症を検討します。 -
すべての睡眠薬で依存が生じるわけではありませんが、薬の種類や使用方法によっては注意が必要です。
症状が改善した後、医師と相談しながら段階的に減量・中止できる場合があります。自己判断で急に中止することは避けてください。 -
アルコールは一時的に寝つきをよくすることがありますが、睡眠を浅くし、中途覚醒や早朝覚醒を増やす場合があります。
飲酒量が増えたり、依存につながったりする危険もあるため、睡眠のための飲酒はおすすめできません。 -
眠気がないまま寝床で長時間過ごすと、眠れないことへの焦りや緊張が強くなる場合があります。
しばらくしても眠れないときは一度寝床を離れ、静かに過ごし、眠気が出てから戻る方法があります。 -
睡眠時無呼吸症候群の診断には、睡眠中の呼吸状態を確認する検査が必要です。
診察で睡眠時無呼吸症候群が疑われ、当院では対応できない検査や治療が必要な場合は、専門の医療機関をご案内します。
睡眠の問題を一人で抱え込まずにご相談ください
睡眠障害は、生活習慣だけでなく、ストレス、うつ病、不安症、身体疾患、服用している薬など、さまざまな原因によって起こります。
睡眠薬を服用するだけでなく、眠れない原因や症状の種類を確認し、一人ひとりに合った方法を検討することが大切です。
メンタルヘルスかごしま中央クリニックは、鹿児島市・天文館通電停近くの心療内科・精神科です。睡眠の状態や生活背景を丁寧に伺い、生活習慣の調整、心理的な支援、薬物療法などから治療方針を検討します。
当院は予約制です。受診を希望される方は、事前にお電話でご予約ください。
- ご予約・お問い合わせ先
- 医療法人鑑朗会
メンタルヘルスかごしま中央クリニック - 電話番号
- 099-223-7700 完全予約制
- 所在地
- 〒892-0842
鹿児島県鹿児島市東千石町13-19 天文館第2ビル2階 - アクセス
- 鹿児島市電「天文館通」電停すぐ
指定駐車場あり
※掲載内容は一般的な医学情報であり、個別の診断を行うものではありません。症状の診断や治療については医師へご相談ください。