パニック障害(パニック症)
強い恐怖でお悩みではありませんか?
このような症状は、
パニック発作では、
発作を繰り返すうちに
メンタルヘルスかごしま中央クリニックでは、
パニック障害とは
パニック障害は、突然、強い不安や恐怖とともに、動悸、息苦しさ、めまいなどが現れる「パニック発作」を繰り返す病気です。
発作そのものに加えて、「また発作が起こるのではないか」という予期不安や、発作が起きたときに逃げにくい場所を避ける広場恐怖を伴うことがあります。
現在の診断名では「パニック症」と呼ばれますが、「パニック障害」という名称も広く使用されています。
パニック障害は、本人の気持ちの弱さや性格だけが原因で起こるものではありません。適切な治療によって、症状や生活上の支障が軽減する可能性があります。
パニック発作の主な症状
パニック発作では、強い不安や恐怖とともに、次のような症状が急激に現れます。
- 心臓がドキドキする、脈が速くなる
- 息苦しい、息が吸えないと感じる
- 喉が詰まる、窒息するように感じる
- 胸が痛い、胸が圧迫される
- めまい、ふらつき
- 気が遠くなるように感じる
- 発汗
- 手足や身体の震え
- 吐き気、胃の不快感
- 手足や口の周囲のしびれ
- 寒気、のぼせ
- 自分や周囲が現実ではないように感じる
- 自分をコントロールできなくなる恐怖
- 気を失う、または死ぬのではないかという恐怖
症状は短時間で強くなり、多くの場合は時間の経過とともに落ち着いていきます。ただし、発作が治まった後も、強い疲労感や不安が残ることがあります。
パニック発作とパニック障害の違い
パニック発作は、パニック障害だけに起こるものではありません。
強いストレス、不安症、うつ病、PTSDなどの精神疾患のほか、身体疾患や薬物の影響によって生じる場合もあります。
一度パニック発作を経験しただけで、必ずパニック障害と診断されるわけではありません。
予期しないパニック発作を繰り返し、その後も発作への強い心配や、発作を避けるための行動が続いている場合に、パニック障害の可能性を検討します。
予期不安とは
予期不安とは、パニック発作を経験した後に、「また発作が起こるのではないか」と心配し続ける状態です。
- 外出先で発作が起きたらどうしよう
- 電車の中で逃げられなくなったらどうしよう
- 人前で倒れたら恥ずかしい
- 誰も助けてくれなかったらどうしよう
- 心臓の病気で死んでしまうのではないか
このような不安によって、身体のわずかな変化にも注意が向くようになります。
心拍数の上昇や息苦しさを感じると、「発作が始まった」と考えて不安がさらに高まり、身体症状が強くなるという悪循環が生じることがあります。
広場恐怖症とは
広場恐怖症は、発作や体調不良が起きたときに「すぐに逃げられない」「助けてもらえない」と感じる場所や状況に、強い不安を抱く状態です。
不安を感じやすい場所や状況には、次のようなものがあります。
- 電車、バス、飛行機
- 人混みや行列
- 映画館、美容室、歯科医院
- 会議や式典
- 高速道路、渋滞、トンネル
- エレベーター
- 広い場所や閉ざされた場所
- 自宅から離れた場所
- 一人での外出
- 自宅に一人でいること
不安を避けるために外出範囲が狭くなったり、家族の付き添いがなければ外出できなくなったりする場合があります。
広場恐怖症はパニック障害に伴うことがありますが、パニック障害とは別に診断されることもあります。
パニック障害による生活への影響
発作や予期不安が続くと、日常生活のさまざまな場面に影響します。
仕事や学校への影響
- 通勤や通学ができない
- 会議や授業から途中退出する
- 発作が心配で欠勤や欠席が増える
- 出張や外回りを避ける
- 集中力が低下する
- 発作を隠すため、人との交流を避ける
- 休職や退職を考えるようになる
日常生活への影響
- 電車やバスに乗れない
- 買い物や美容室へ行けない
- 一人で外出できない
- 運動や入浴を避ける
- 自宅から離れられない
- 常に薬や飲み物を携帯する
- 病院の近くでなければ不安になる
- 家族の付き添いを求める
不安を感じる場所を避けると、その場では安心できます。しかし、避ける生活が続くことで、「その場所は危険だ」という感覚が強まり、行動範囲がさらに狭くなる場合があります。
パニック障害の原因
パニック障害の原因は、一つに特定されていません。
現在は、脳内の不安に関係する神経機能、遺伝的な要因、心理的な傾向、生活上のストレスなどが複雑に関係すると考えられています。
次のような出来事をきっかけに、最初の発作が起こることがあります。
- 仕事や家庭での強いストレス
- 過労
- 睡眠不足
- 生活環境の変化
- 病気や手術
- 身近な人との別れ
- 出産や育児
- 過剰なカフェイン摂取
- 多量の飲酒や飲酒後の離脱
- 激しい運動
はっきりしたきっかけがなく発症する場合もあります。
身体疾患との区別が重要です
パニック発作に似た症状は、身体の病気でも現れることがあります。
- 不整脈などの心臓疾患
- 狭心症や心筋梗塞
- 気管支喘息などの呼吸器疾患
- 甲状腺機能亢進症
- 貧血
- 低血糖
- てんかん
- 更年期に伴う症状
- 薬の副作用
- カフェインや薬物の影響
- 発作時に現れる症状
- 発作が起きた場所や状況
- 発作の頻度や持続時間
- 予期不安の有無
- 避けている場所や行動
- 仕事、学校、家庭生活への影響
- 身体疾患の検査歴
- 服用している薬
- カフェイン、飲酒、喫煙の状況
- 睡眠や生活リズム
- これまでの病歴や治療歴
- うつ病など、ほかの精神疾患の可能性
必要に応じて、不安の程度や心理状態を確認する質問紙・心理検査をご案内することがあります。
心理検査は現在の状態を把握し、治療方針を検討するための補助として使用します。検査結果だけでパニック障害と診断するものではありません。
ほかの精神疾患との関係
パニック障害には、ほかの精神疾患が併存することがあります。
- うつ病
- 全般不安症
- 社交不安症
- 適応障害
- PTSD
- 強迫性障害
- 双極性障害
- アルコールなどへの依存
- 不眠症
外出できない状態や発作への不安が続くことで、気分の落ち込みや自信の低下が生じることもあります。
パニック発作だけでなく、現在抱えている精神的な不調を含めて治療することが大切です。
パニック障害の治療
パニック障害の治療では、パニック発作を減らすことに加えて、予期不安や避ける行動を軽減し、日常生活を取り戻すことを目指します。
主な治療方法には、薬物療法、認知行動療法的な支援、生活習慣の調整があります。
薬物療法
パニック障害の治療では、症状に応じてSSRIなどの抗うつ薬を使用することがあります。
抗うつ薬は、パニック発作や予期不安を軽減する目的で用いられます。効果が現れるまでに時間がかかることがあるため、少量から開始し、体調や副作用を確認しながら調整します。
症状によっては抗不安薬を使用する場合がありますが、薬の種類や使用期間によっては、依存や離脱症状に注意が必要です。
自己判断で服用量を増減したり、急に中止したりせず、医師の指示に従って服用してください。
認知行動療法的な支援
認知行動療法では、パニック発作が起きる仕組みを理解し、発作への受け止め方や避ける行動を整理します。
- 身体感覚を必要以上に危険と捉える考え方を見直す
- 発作と不安の悪循環を理解する
- 不安が生じたときの対応を身につける
- 避けている場所や状況を整理する
- 無理のない段階に分けて、苦手な状況に取り組む
- 再発時の対処方法を考える
苦手な場所へ無理に行かせる治療ではありません。症状や体調を確認し、治療者と相談しながら段階的に進めます。
当院での治療内容や実施方法については、診察時にご相談ください。専門的な治療が必要な場合は、対応可能な医療機関をご案内することがあります。
心理カウンセリング
発作の背景にあるストレス、仕事や家庭の問題、発作によって失った自信などを、心理職と一緒に整理することがあります。
不安への対処や生活の立て直しを考える機会にもなります。
※心理カウンセリングは自費診療です。実施については診察時にご相談ください。
生活習慣の調整
睡眠不足、過労、過剰なカフェイン、飲酒などが発作や不安を強める場合があります。
- 睡眠時間を確保する
- 過労を避ける
- カフェインを取りすぎない
- 空腹の状態を長く続けない
- 不安を抑えるための飲酒を避ける
- 医師と相談しながら適度な運動を行う
- 発作の状況を記録する
- 薬を指示どおりに服用する
生活習慣の改善だけですべての症状が解消するとは限りません。治療の一部として、無理なく取り入れることが大切です。
パニック発作が起きたときの対処方法
発作が起きたときは、次のような対応が役立つ場合があります。
安全な場所へ移動する
運転中や階段、ホームなど、危険な場所にいる場合は、安全を確保してください。運転中は安全な場所へ停車し、発作が治まるまで運転を再開しないでください。
楽な姿勢をとる
座れる場所があれば座り、衣服やベルトなど、身体を締めつけているものを緩めます。
ゆっくり息を吐く
息苦しいと、何度も大きく息を吸おうとして、呼吸が速くなることがあります。
無理に深く吸おうとせず、口をすぼめるなどして、ゆっくり長めに息を吐くことを意識します。紙袋を口に当てて呼吸する方法は、身体疾患がある場合に危険なため行わないでください。
発作の経過を思い出す
過去の発作が時間とともに落ち着いたことを思い出し、「この症状はずっと続くわけではない」と確認します。
周囲に助けを求める
一人で対応することが難しい場合は、家族や周囲の人に連絡してください。
ただし、普段とは異なる強い胸痛、意識を失う、身体の片側が動かしにくいなどの症状がある場合は、パニック発作と決めつけず、救急医療を利用してください。
ご家族や周囲の方へ
発作中の本人は、命に関わると感じるほどの強い恐怖を経験しています。
「気のせい」「落ち着けばよい」と否定するのではなく、静かな場所へ移動し、そばで落ち着いて対応してください。
- 本人の訴えを否定しない
- 大勢で囲まない
- 静かで安全な場所へ案内する
- 短く落ち着いた言葉で話す
- 必要に応じて医療機関へ連絡する
- 普段と異なる症状があれば救急受診を検討する
一方で、本人の不安を避けるために家族がすべての外出へ付き添うと、依存や回避行動が強まる場合があります。
どのように支えるかは、本人、家族、治療者で相談しながら考えることが大切です。
受診を検討する目安
次のような状態がみられる場合は、心療内科や精神科への相談をご検討ください。
- パニック発作を繰り返している
- 「また発作が起きる」と常に不安を感じる
- 電車やバスに乗れない
- 人混みや外出を避けるようになった
- 一人で外出できない
- 発作が心配で仕事や学校を休んでいる
- 救急受診を繰り返している
- 発作とともに不眠や抑うつがある
- 不安を抑えるために飲酒量が増えた
- 生活範囲が次第に狭くなっている
発作の回数が少なくても、予期不安や回避行動によって生活に支障が出ている場合はご相談ください。
よくあるご質問
-
パニック発作そのものは、多くの場合、時間の経過とともに落ち着きます。
しかし、心臓や呼吸器などの病気でも似た症状が現れます。初めての発作、強い胸痛、意識消失などがある場合は、パニック発作と自己判断せず、身体疾患の確認を受けてください。 -
気持ちの弱さだけで起こる病気ではありません。
脳内の不安に関係する機能、心理的な傾向、ストレス、生活環境など、さまざまな要因が関係すると考えられています。 -
診察時に発作が起きている必要はありません。
発作時の症状、起きた場所、持続時間、その後の不安などをメモしておくと、診察の参考になります。 -
治療方法は薬だけではありません。認知行動療法的な支援、生活習慣の調整などを組み合わせることがあります。
症状の程度や生活への影響、ご本人の希望を確認しながら治療方針を検討します。 -
強い不安がある状態で無理に挑戦すると、恐怖が強くなる場合があります。
治療では、比較的不安の弱い状況から段階的に取り組みます。自己流で無理をせず、医師や治療者と相談しながら進めてください。 -
適切な薬物療法や認知行動療法的な支援によって、発作や予期不安が軽減し、日常生活を取り戻せる可能性があります。
回復の経過には個人差があります。発作だけでなく、避けている行動についても治療を進めることが大切です。
突然の動悸や息苦しさを一人で抱え込まずにご相談ください
パニック発作は、周囲からは見えにくくても、本人にとっては命の危険を感じるほどつらい症状です。
発作を繰り返すうちに、「発作を起こさないこと」だけを優先し、仕事、外出、人との交流を諦めてしまう方もいます。
パニック障害について正しく理解し、治療や対処方法を身につけることで、発作や予期不安による生活上の負担を軽減できる可能性があります。
メンタルヘルスかごしま中央クリニックは、鹿児島市・天文館通電停近くの心療内科・精神科です。発作の状況や身体症状、生活への影響を丁寧に伺い、薬物療法や心理的な支援など、一人ひとりに合った治療を検討します。
当院は予約制です。受診を希望される方は、事前にお電話でご予約ください。
- ご予約・お問い合わせ先
- 医療法人鑑朗会
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- 099-223-7700 完全予約制
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※掲載内容は一般的な医学情報であり、個別の診断を行うものではありません。症状の診断や治療については医師へご相談ください。